約20年前、産廃処分場計画で揺れた岐阜県御嵩町の小和沢(こわさわ)地区に、近くのダム工事で出る掘削土を搬入して埋め立て、環境公園や森林整備拠点にする構想を御嵩町が進めていることがわかった。関係者で協議が始まっているが、かつて環境を巡って激しく争われた土地をどう保全・活用できるのかが問われている。
町の構想は元処分場予定地の中央部にあたる約5ヘクタールを活用する。山間部の谷間には、かつて棚田や民家の集落があったが、処分場計画が頓挫し、今は廃屋が残り、草木が深く生い茂る状態だ。この近くで既存ダムを再開発して整備する「新丸山ダム」の工事が進んでおり、工事で出る土砂を搬入し、この旧集落を埋め立てて平地を2カ所作る。
まず、ダムの資材置き場などとして約10年間活用し、その間は国土交通省が旧集落約10戸の地権者に賃料を払う。ダム工事完了後、地権者から土地を町に譲渡してもらい、「環境をテーマにした公園」や「森林再生の拠点」にする内容だ。産廃業者が2011年、周辺の森林約84ヘクタールを県に寄付したため、これら森林の整備拠点にもなる。
国交省新丸山ダム工事事務所は…
980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment