元電通66歳が歌う信州の原風景 デビュー曲に込めた故郷へのエール

 東京で四十数年勤めた会社の現役を、65歳で退いた。第二の人生をどう迎えるか――。頭に浮かんだのは子供のころの歌手への夢と、ふるさと長野を盛り上げたいとの思い。「やりたいことに挑戦しよう」。今夏、男性は思いを届けようと仲間と共に、66歳でCD歌手デビューを果たした。

 「みなさんの前で初めて披露します。『ふるさと信州ありがとう』」

 ♪心に残るアルバムページを

 ♪くりながらふり返る 人生模様

 8月、東京・銀座のアンテナショップ「銀座NAGANO」。元電通の社員でマーケティングの著書も多い長野県旧中条村(現長野市)出身の上條典夫さん(67)の伸びやかな歌声が響いた。

 作詞は「北国の春」で知られ、同じ長野県の南牧村出身の作詞家、いではくさん(81)が手がけた。「話を聞いて、最初は冗談かと思ったが、本気のようなので何とかしないとと思い」といでさんが笑う。最後に上條さんが唱歌「故郷」を歌い出すと、長野出身の聴衆が集まった会場に自然と人々の合唱の声がわき起こった。

母校は閉校 退職後に気付いた地元の衰退

 上條さんは、電通で地域開発…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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