昨年9月に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で起きた死亡事故をめぐり、選手集団を先導して安全を確保する「エスコートバイク」が7台で、必要とされる台数の2割以下だったことが29日、分かった。事故の調査などを行っている第三者委員会「安全対策検討会」の第4回会合で共有された。
会合の資料によると、大会には幅広いレベルの選手が参加していたため、選手集団が分裂して「空白区間」が生まれ、全体の車列が長くなる特徴があった。
本来、空白区間にもエスコートバイクが必要で、40台は必要だったと試算された。実際は7台だったという。
バイクの担当者ら10人が回答したアンケート結果も共有された。台数は全員が「どちらかといえば少ない」「少ない」とし、業務に関する打ち合わせも9人が「どちらかといえば不十分」「不十分」と答えていた。
大会は事故を受け、今年の開催見送りが決まっている。委員会は、次回から北大公共政策大学院の武藤俊雄准教授が座長となり、検討を続ける方針。(新谷千布美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル