高速データ通信が可能な光ファイバー網を整備する総務省の事業について会計検査院が調べたところ、ケーブルテレビ会社など20事業者が国費約34億円を使って整備したインターネット回線の利用率が50%未満だったことがわかった。検査院は「十分に活用できておらず、総務省は事業者に助言するなどして有効活用すべきだ」としている。
この事業は「高度無線環境整備推進事業」。検査院によると、2019~21年度に31事業者が実施した63事業(国費約72億円)について、整備された光ファイバー網などによるネット回線の利用率を調べたところ、20事業者31事業(同34億円)の利用率が50%を下回った。最低は5・5%だった。
木曽広域連合(長野県木曽町)は18~19年度に国から約1億4千万円の補助を受け、5272回線分の光ファイバー網を整備したが、22年度末のネット回線の利用率は30・8%の1625回線にとどまったという。
政府は22年6月に「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を閣議決定。光ファイバー網の全世帯のカバー率を99・9%にすることなどが目標で、同事業も活用されている。(座小田英史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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