2019年10月に東広島市の市道で車を横転させ、同乗者の大学生の女性(21)らに重傷を負わせたとして、危険運転致傷罪に問われた元少年の被告(20)の判決公判が25日、広島地裁であった。藤丸貴久裁判官は「無謀かつ危険な運転だ」として、懲役2年8カ月(求刑懲役4年)を言い渡した。
判決などによると、当時18歳だった被告は19年10月10日夜、東広島市高屋町稲木の市道で乗用車を運転し、時速104キロで右折カーブに進入。曲がりきれずに車が横転し、後部座席の女性と助手席の男性(21)に重傷を負わせた。車外に投げ出された女性は、四肢まひの後遺症が残った。
検察側は、被告が法定速度が時速60キロの市道を一時150キロで走行し、100キロ近くまで減速してカーブに進入したと指摘。「気分の高揚から高速度の運転を見せつけようとした」と述べた。これに対し、被告は公判で起訴内容を否認。「曲がり切れると思った」として危険運転致傷罪は成立しないと主張した。
藤丸裁判官は判決で、被告はカーブ手前で減速しており、「制御が困難な高速度だと認識していた」として同罪は成立するとした。被告は当時、免許を取得して約1カ月で、同乗の男性が「やめろ」と何度も注意したにもかかわらず、「自身の運転技能や車の性能を過信し、自慢しようとした。あまりにも浅はかだ」と述べた。「被害者は重度の障害を一生背負う。結果は極めて重大」とした。
「被告は全くわかっていない」法廷での意見陳述
事故で重い障害が残った女性の将来は暗転した。2年近く経った今も自宅で療養を続けている。
名古屋市から公判に通った女…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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