札幌市の池田詩梨(ことり)ちゃん(2)が衰弱死し、母親の莉菜容疑者(21)と交際相手が傷害容疑で逮捕された事件で、面会を試みた北海道警が、札幌市児童相談所(児相)に2度、同行要請をしたものの、児相職員が同行していなかったことが10日、分かった。
道警と児相によると、5月12日午後10時半ごろ、「子どもの泣き声がする」と110番通報があり、警察官が訪れたが会えなかった。翌13日に莉菜容疑者から面接の了解を得られたが、約束の時間に会えず拒否されたため、「虐待の疑いがある事案」と児相に通告した。道警は15日に自宅を訪問し、詩梨ちゃんの服をめくって体を確認。莉菜容疑者から聞き取りをしたりしたが、証言に矛盾がないとして虐待と判断しなかった。
この間、道警は児相に対し、児相職員も同行するよう13日夜と14日昼の2度にわたり要請した。児相は13日夜の要請時は「夜間帯の職員の態勢が整わない」、14日は、道警が15日に面会できる見通しと伝えられたため、「母親に児相の連絡にも応じるよう言ってほしい」などとし、道警の面会に同行しなかった。児相はその後も面会を試みたが、実現しなかった。
一方、道警は、子どもの安否を確認するため強制的に家に立ち入る「臨検」も児相に提案した。提案の直前、面会を試みた警察官が、莉菜容疑者と一緒にいたとみられる人物から「弁護士を通せ」などと電話口で面会を強く拒まれたため、道警は、緊急性が高い事案と判断していたという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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