鹿児島県出水市で昨年8月に4歳の女児が死亡した事案について、県の第三者委員会が2日、検証報告書をまとめた。女児は亡くなる数カ月前、警察に計4回保護されていたが、児童相談所(児相)は一時保護せずにいた。第三者委の委員は記者会見で「ためらいなく(一時保護を)行うべきだった」と批判した。
第三者委は、県社会福祉審議会の「児童福祉専門分科会相談部会」(部会長=長野純彦・県母子寡婦福祉連合会事務局長)。昨年8月28日に死亡した女児について、関係機関の対応を検証してきた。
報告書などによると、女児は以前住んでいた薩摩川内市で昨年3~4月、夜に1人で外にいたことなどから警察に4回保護された。警察は児相に「緊急性が高い」と一時保護の検討を求めたが、児相は実行しなかった。その後、児相は母親によるネグレクト(育児放棄)と認定。見守りをする「継続指導」対象としたが、面会などは行わなかった。報告書は背景として、担当者が明確でなく「誰からも自分が責任者という意識が感じられなかった」と指摘。委員は会見で「事案を放置していたと言われても仕方がない」と断じた。
女児の母親に交際相手がいるこ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル