児童生徒へのわいせつ行為で処分を受ける教員が後を絶たないことを受け、文部科学省は、児童生徒と私的なSNSのやりとりを禁止する通知を都道府県教育委員会などに出した。密室で児童生徒と接する状況をつくらないことや、教員や児童生徒にアンケートをして被害の実態把握をすることなども求めた。
文科省によると、2019年度に、わいせつ行為やセクハラをして処分された公立小中高校などの教員は273人で過去2番目に多く、このうち児童生徒に対するわいせつ行為で懲戒免職となったのは4割超の121人にのぼった。SNSやメールでのやりとりから発展した例があったという。
文科省は9日、各教委に、SNSなどでの私的なやりとりの禁止とともに、必要な業務連絡をする場合でも、学校の管理職らとルールを明確化するよう求めた。教員採用時には、過去に受けた懲戒処分の内容が調べられる文科省の官報検索ツールなどを使い、面接時に本人に詳しく確認することも重要だとした。
一方、心の病で休職する教員が19年度は過去最多の5478人にのぼったことを受け、教員の勤務時間を客観的に把握するため情報通信技術を活用することや、ストレスチェックを行うことも求めた。(伊藤和行)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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