中小企業の経営者らが、親と離れて児童養護施設で暮らす子どもたちに職場や仕事を紹介しながら交流する活動を始めた。先生とも違う親とも違う「大人」と知り合うきっかけをつくり、自立を支える試みだ。
「知識を持ったら商売はおもろいねんで」
3月のある土曜日。創業75年の機械工具商社「廣本(ひろもと)産業」(神戸市中央区)社長の広本辰典さん(51)は、市内の児童養護施設「神戸真生塾」で暮らす男子高校生(16)に語りかけた。
2人は互いの自己紹介カードを交換し、趣味や特技の話で盛り上がった。男子高校生は、人付き合いの方法や将来必要な資格などについて質問した。「『経営理念を意識したら自分に適した仕事が分かる』という(広本さんの)話は分かりやすかった」と表情は明るかった。
県中小企業家同友会のメンバ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル