岡山刑務所(岡山市北区)発注の刑務作業用機器の入札をめぐり、予定価格に近い価格を教えた見返りに接待を受けたとして、岡山県警は27日、同刑務所主任矯正処遇官の倉田容行容疑者(60)=同区牟佐=を加重収賄と官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕し、発表した。落札した納入業者の営業所長、若原久稔容疑者(69)=広島市安佐北区=を贈賄と同法違反などの疑いで逮捕。県警は2人の認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、倉田容疑者は物品調達の入札事務を担当。岡山刑務所が昨年7月に行った木工製品の加工や製材用の機器の一般競争入札をめぐり、非公表である予定価格に近い価格を若原容疑者に事前に教えて、公正な入札を妨害。若原容疑者から広島市内の飲食店で約2万7千円相当の飲食接待を受けた疑いがある。若原容疑者は、不正な行為をしてもらった謝礼として接待した疑いがある。
若原容疑者が勤務する業者が落札しており、飲食接待はその落札後に行われていたという。県警は倉田容疑者に関する不正情報を入手し、入札手続きなど内偵捜査を進めていた。今後、他の入札で不正がなかったかなど、余罪の有無も含めて捜査する方針。
倉田容疑者の逮捕を受け、岡山刑務所の平井良樹所長は「誠に遺憾だ。捜査に全面的に協力し、事実関係が明らかになった段階で厳正に対処します」とのコメントを出した。(上山崎雅泰)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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