昨年の通常国会で成立しなかった出入国管理法の改正案について、法務省は7日、今秋の臨時国会に再提出しない方針を固めた。与野党の激しい対決が予想される法案で、内容の一部見直しにさらに検討が必要と判断した。
入管法改正案は、強制退去処分になった外国人の収容長期化を解消する目的で、昨年の通常国会に提出された。送還が停止される難民申請を原則2回に制限する一方、施設外の「監理人」のもとで生活する措置や、紛争から逃れた人を難民に準じて保護すべき「補完的保護対象者」にする制度の創設を盛り込んだ。
だが、スリランカ人の女性が収容中に死亡した問題で、出入国在留管理庁の対応に批判が集中。政府・与党は成立を断念し、昨秋の衆院解散で廃案になった。参院選を控えた今年の通常国会も提出は見送った。
「外国人を排除」 根強い批判
改正案には「外国人の排除の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル