入試不正、受験生の「立ち直り」につなげるには 尾木直樹さんの提案

 大学入学共通テストの試験問題が試験中に流出した事件で、偽計業務妨害容疑で書類送検された受験生は調べに「カンニング目的」だったと話したという。「同様の事件が起きてもおかしくない」という教育評論家尾木直樹さん(75)に、対策や当事者のケアについて聞いた。

 尾木さんは、スマートフォンやSNSを使った不正の手口について、「ネットに即した時代の申し子によるカンニング行為」とし、「いまの子どもは小学生の頃からスマホを持ち、ネットや最新機器の知識が豊富。同様の事件が起きてもおかしくない」と警鐘を鳴らす。

 進学先を選ばなければ誰でも大学に入りやすい「全入学時代」を迎え、受験生のプレッシャーは非常に大きいという。書類送検された受験生について「プレッシャーの中でネットの知恵を働かせ、巧妙にカンニングをしたのだろう。頭の切れる子のはずで、能力を素直に試験に生かせず残念だ」と話した。

 カンニングは「断じて許されない稚拙な行為」と尾木さん。再発を防ぐには、まず子どもたちに早い段階から「許されないこと、自分自身を傷つけてしまうということを教えなければいけない」と訴える。

 その上で、試験を実施する大…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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