全国でもレア 3段式スイッチバックを愛する余り、男性はひらめいた

 中国山地を縦断するJR木次線(松江市広島県庄原市)は近年、利用者の低迷から存廃が取りざたされている。そんなローカル線を「なんとしても存続させたい」と、東京の漫画編集者が地元に乗り込んだ。原動力は、「木次線のスイッチバック」を愛する心だ。

 スイッチバックとは、列車が山などの急勾配を登るため、進行方向を転換させる施設だ。木次線・出雲坂根駅(島根県奥出雲町)のものは3段式と呼ばれ、逆Zの形に敷かれた線路の2カ所の折り返し地点で列車は進行方向を入れ替え、ジグザグに登っていく。2カ所の折り返し地点の間の線路の長さは約1千メートルにも及ぶ。

 出雲坂根駅から広島県方面へ進んで現れる三井野原駅は標高727メートル。JR西日本管内で最も高い場所にある駅だ。出雲坂根駅との標高差は約160メートルあり、3段式スイッチバックは全国でも珍しいという。

 出雲坂根駅にほど近い美術館の1室で9月初旬、このスイッチバックの特大ジオラマを制作する男性の姿があった。

 真剣なまなざしでジオラマに…

この記事は有料記事です。残り1497文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment