第74回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)の高校部門が30日、中学校部門が31日に、大分市で開かれる。中部代表として出場するのは、高校部門に桜花学園、岡崎、光ケ丘女子(いずれも愛知)、中学校部門に名古屋市立志賀、同市立桜山、伊勢市立五十鈴(三重)の6校。このうち、2校を紹介する。(佐藤瑞季)
創部7年目で2回目の全国大会の出場となる。部員は70人で、混声合唱ならではの「豊かで迫力のある歌声」が持ち味だ。モットーは「可能性に挑戦!」。走り込みや体幹トレーニングをしながらの発声練習など地道な練習が部の伝統だ。
自由曲に選んだ2曲のうちの1曲は「ドゥーニィのヴァイオリン弾き」。手拍子を織り交ぜた軽快な楽曲でミュージカル調のソロパートもある。コロナ禍で中止となった昨年の大会にむけて、先輩たちと練習してきた思い出の曲でもある。
早川爽介(さすけ)部長(15)は大会中止が決まった後も、一緒に練習をしてくれた先輩たちの姿をみて、「どんな時もあきらめず前向きに取り組む姿勢」を学んだという。全国の舞台で挑む目標は日本一だ。「大会でこの曲を歌えなかった昨年の3年生の分まで気持ちを込めて、大切に歌います」と話した。
桜花学園高
7大会連続12回目の全国大会出場だ。今年度の目標は「感謝の気持ちを忘れずに」。出場32人で一緒に歌える喜びをかみしめ、大舞台に挑む。
昨年度は、感染対策として10人程度のグループに分かれて練習や発表にのぞんでいた。大人数での合唱と比べて一人一人の音が際立つようになった。発声がうまくいかず、涙する生徒もいたが、少人数での練習に取り組み、個々の実力の底上げにつなげた。
自由曲はハンガリーの作曲家コチャールの「火のツィテラ」。不協和音のハーモニーが難しい神秘的な楽曲だ。
中野綺華(あやか)部長(18)は、コロナで練習が制限される中でも、部員とのコミュニケーションを大事にしてきた。「大変だったからこそ、部活に懸けるそれぞれの思いが深まった」と振り返る。3年生にとっては最後の大舞台。「魂を込め、仲間と楽しみながら歌います」
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10月30日から始まる第74回全日本合唱コンクールを、全日本合唱連盟と朝日新聞社はオンラインでライブ配信します。配信の詳細は専用サイト(https://www.asahi.com/brasschorus2021/choruscompetition.html?ref=article)をご覧ください。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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