高田正幸
下請け業者への支払代金を不当に減額したとして、公正取引委員会は29日、東証プライム上場の家電量販大手「ノジマ」(神奈川県相模原市)に対し、下請法違反(減額)で再発防止などを求める勧告を出したと発表した。
公取委によると、同社は2019年7月~22年10月、商品の値下げの原資とする「拡売費」や商品を物流拠点から店舗まで運ぶ「物流協力金」の名目で、計約7300万円を下請け業者2社に支払う代金から差し引いていた。下請け2社は家電などノジマのオリジナル商品の製造を請け負っていた。
下請法は、下請け業者に責任がないのに、親事業者が発注後に代金を減額することを禁じている。公取委は、再発防止や社内の研修を行うことなどをノジマに求める勧告を出し、29日に野島広司社長に勧告書を手渡した。
同社は家電量販店の売り上げで業界第6位。公取委の調査を受けて、同社は今年3月、減額分を2社に支払ったという。朝日新聞の取材に「勧告を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めていく」とコメントした。(高田正幸)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル