公園、女子大…ストレートすぎる駅名 ユーカリが丘線愛され40年

 吉本興業鉄道好きユーチューバー、鈴川絢子です。今回は、不動産会社が運行し、鉄道ファンに人気の千葉県佐倉市のユーカリが丘線を紹介します。

「鉄道王国」の千葉県を、鈴川絢子さんが巡る企画「ちば鉄」は8回目。不動産会社が、ニュータウン住民のために40年間ゆったり運行を続ける、人にも環境にも優しい列車を紹介します。

 起点のユーカリが丘駅に3両編成の「こあら3号」が止まっています。なんかちょっと、テーマパークの乗り物のような感じの、すごくかわいらしい車両です。新交通システムで、ゴムタイヤで走ります。

コアラのイラストがかわいい「こあら3号」に乗って出発=2022年3月10日午前11時8分、千葉県佐倉市のユーカリが丘駅、青山祥子撮影

 実は家族で何度か乗ったことがあるんですが、きゅっとしたサイズ感ですね。車内に路線図があります。製造は日本車両さん。昭和57(1982)年製ですね。

 発車しました。おおお、結構加速します。なんかこの、ゴムタイヤならではの揺れ方というか。アトラクションみたいな感じです。ユーカリが丘駅前の高層ビルから、地区センター駅を過ぎると自然の豊富な景色に変わってきました。

 車内の路線図を見て下さい。途中からラケット状と呼ばれる約4キロの路線になっています。六つの駅を約14分間で回ります。

佐倉市のニュータウン「ユーカリが丘」の空撮写真=山万提供

住民ファースト、不動産業者が敷いた鉄道

 「地区センター」「公園」「女子大」。駅名も建物やスポットのピンポイントな名前で、これも独特というか、素敵ですよね。

和洋女子大の移転を見越して名付けられた「女子大」駅。キャンパス移転は実現せず、同大の関連施設がつくられた。
2008年に開通25周年記念でユーカリが丘駅以外の5駅の新たな駅名を公募したが、「変更しないでほしい」という住民の要望が多く、駅名を継続することになった

 鉄道会社さんがレールを敷いて、沿線に住宅やテーマパークをつくるっていうのが、鉄道会社、特に私鉄の広がり方なんですけど、ユーカリが丘線に関しては、もともと不動産業をされている「山万(やままん)」さんが、開発したこの土地のために鉄道を敷くという、すごく珍しいパターンなんです。

 でも、それだからこそ地域の…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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