公文書開示の仕事は「行政コスト」なのか 請求手数料徴収を考える

 予算の使い道など自分が暮らす街のことを知りたいとき、情報公開制度は大きな手がかりとなる。ところが、公文書の開示を請求するだけで手数料を徴収しようとする動きが愛知県内の自治体で進む。開示請求に対応する職員の仕事は「行政コスト」にあたるとして、請求者に負担してもらおうというのが自治体側の主張だ。(鈴木裕)

 請求手数料は、開示された公文書のコピー代の実費とは別に、開示請求するだけで徴収される費用。愛知県内では尾張旭、春日井の2市がすでに導入している。

 豊田市は8月26日、請求手数料の導入を検討していることを公表した。請求1件で200円、文書が100枚を超える場合は追加で1枚あたり10円を加算する。

 瀬戸市は請求1件で300円と設定する。

 両市は条例改正案を12月議会に提案する方針で、可決されれば来年4月から導入されるという。ただ、瀬戸市では、情報公開・個人情報保護審査会が11月1日、「請求手数料は無料」とする答申を出している。

開示請求にかかる行政コストの試算では

 両市は導入理由について「行政コスト」や「受益者負担」を挙げる。

 年間の請求件数が500~8…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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