14日に始まった、3回目となる大学入学共通テスト。「地理歴史・公民」では、世界史Bについて、各予備校ともに、昨年の問題より難化したと分析した。昨年、平均点が過去最低だった日本史Bの難易度については、ベネッセコーポレーションと駿台予備学校が運営する「データネット」と、河合塾は昨年並みとみる。地理Bについても、いずれも昨年並みとする。
SNSへの書き込みなどをみると、資料や会話文など、問題の分量の多さにとまどう受験生が多かったようだ。「(国語の)現代文並に長い文章で普通に動揺した」といったツイートもあった。
世界史Bについて、代々木ゼミナールは「今回はとりわけ文字史料が多く、リード文も読解しなければならない文章が長かった。読み進めるのに苦労した受験生が多かったのではないか」とみる。
昨年より問題が4ページ増えた点に触れた河合塾も「資料や会話文など複数の材料から必要な情報を読み取り、総合的に判断する問題が多い」と分析し、「難易度は昨年より高い」とした。
データネットも「昨年より難化」と総括。「会話文や資料の分量が増加した。これまで以上に学習した知識をもとに資料を読解し、吟味・検討する力が求められた」とした。
時事的な話題からの出題は、今年も目立った。
現代社会には、昨年に引き続き、成人年齢が高校3年生も含む18歳に引き下げられたことを意識した問題があった。高校生が校外学習で裁判員裁判を傍聴、その後に書いた感想文を素材に出題された。今年からは18、19歳も裁判員裁判に参加するため、すでに最高裁は昨年11月、裁判員の候補者に通知を送っている。
政治・経済は、成人年齢引き下げにともなって少年法が改正され、18、19歳の少年が「特定少年」と位置づけられた点も取り上げた。事件を起こして起訴された場合は実名報道が可能になったことなどを学ぶ、大学の模擬授業が素材となった。
親の資力で将来が決まると嘆く「親ガチャ」を想起させる問題も、2科目で出された。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル