共通テストの化学と生物、今年も難易度高め? 昨年は平均点過去最低

上野創

 大学入学共通テスト2日目の生物と化学。昨年、平均点が過去最低で、問題量の多さが指摘されていたが、今年は? 大手予備校の分析やSNSの反応を見ると、今年も読解力や分析力などが問われる問題が多く、難易度は低くはなかったようだ。

 今年の生物について、代々木ゼミナールは「文章量の多い実験の説明や、長い文章の選択肢など、昨年に引き続き相応の読解力が必要な問題が随所にみられた」と講評。「選択肢が絞りやすく取り組みやすい問題があった一方で、読み取る文章が長く解答に時間を要する問題もみられた」と分析した。

 化学について、河合塾は「全範囲からまんべんなく出題された。与えられた条件や図・グラフを正確に読み取り、計算も交えて分析する力を試す問題が多く、問題の情報と知識を組み合わせて判断する力が重視された」と解説した。

 SNS上では受験生から「生物やばいわ」「化学が壊滅的」など、両教科が「難しかった」という感想がいくつも出ていた。

 昨年の生物の平均点は48・81点と、前年より23点以上低く、化学も47・63点で前年より約10点低下した。

 大学入試センターの外部評価分科会は昨年、生物と科学の両科目の問題の難易度を「ある程度適切」と評価したものの、生物については「個々の問題についての難易度は適当であったが、問題の文量が多すぎたため、思考する時間が十分に確保できなかったのではないかと懸念される」としていた。化学についても「一定数の受験者にとってすべての問題を時間内に解答することは難しい構成であった」とし、「他の科目と平均点に差があり、科目間の難易度の調整をお願いしたい」と注文も付けていた。(上野創)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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