共通テスト問題を流出、「公正な試験害した」 女子大学生を家裁送致

川嶋かえ

 大学入学共通テストの受験中に試験問題を撮影して外部に流出させたとして、東京地検は31日、女子大学生(19)を偽計業務妨害の非行内容で東京家裁に送致したと発表した。関係者によると、保護観察官らの指導を受けて刑事施設に入らず社会で更生する「保護観察」が相当との意見をつけたとみられる。

 女子大学生の協力者として問題の映像を受け取り、事情を知らない大学生に解答させるため転送したとされる会社員の男(28)については、偽計業務妨害罪で略式起訴した。略式起訴は、非公開の書面審理で罰金などを求める手続き。

 発表によると、女子大学生は1月15日、大阪府内の会場で受験中、「世界史B」のすべての試験問題をスマートフォンで動画撮影。ネットを通じて受け取った男が静止画像に加工して、解答を求めるメッセージとともに東大生ら7人に送信したという。地検は、こうした行為を「公正な試験の実施を害する恐れを生じさせる」と判断した。

 関係者によると、ネットを通じて女子大学生と知り合った男は、報酬を約束されていたという。警視庁が2月に2人を書類送検した。大学入試センターは、女子大学生の全科目の成績を無効にしている。(川嶋かえ)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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