武田遼
兵庫県の井戸敏三知事は今月末の任期満了を前に、県庁で30日に退任会見を開き、5期20年をふり返った。任期を通じて課題だった阪神・淡路大震災からの復興について「ハード面は進んだ。それなりの生活復興もできた」と成果を述べた。
井戸知事は一方で「生活復興面で格差は残っている。課題は変化するので、復興は終わっていないと言える。新たな挑戦はしないといけない」とも指摘した。「やりたい仕事ができたかというと、財政的制約はずっとつきまとっていた」と、復興事業で生じた巨額の借金に悩んだことを明かした。
この日、国は兵庫県へのまん延防止等重点措置の適用を決めた。退任会見と退任式の後も、県の新型コロナウイルス対策本部会議が待っていた。「人使いが荒い県だと実感している。震災からの復旧・復興から始まった私にとって、そういう退任の迎え方もある」と苦笑いしながら話した。(武田遼)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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