兵庫県の井戸敏三知事は17日、県内で新型コロナウイルスの新規感染者が再び急増していることを受け、不要不急の「外出」と「患者が多数発生している都道府県や人口密集地への移動」の自粛を県民に要請した。同県ではこの日、24人(同日午後6時現在)の新規感染がわかり、県が「黄信号」と位置づける「感染警戒期」(直近1週間の新規感染が1日平均10人以上)の基準に到達。いったん緩めた社会活動の制限を、再び強める。
県によると、県内では6月18日までの33日間、新規感染はゼロだったが、同月19日以降は再び感染確認が相次ぎ、今月16日までに計78人に達した。さらに17日になって4月24日以来となる20人超の感染が判明。県が社会活動制限の指標とする四つの段階のうち、最も深刻度の低い「感染小康期」から、1段階上がった「警戒期」に入った。
この1カ月で確認された78人の感染者は、30代までの世代が7割以上を占め、属性別では会社員らが半数以上となっている。県は繁華街での飲食や多人数での会食、密閉空間での滞在などが関係したとみている。
井戸知事は「不要不急」の基準については「各自で判断いただくこと」とし、往来自粛の対象地域としては、首都圏のほか、大阪府や京都府に言及した。
関西圏では大阪府も新規感染者の増加を受け、独自基準「大阪モデル」に基づく「黄信号」を12日付で点灯。高齢者らに外出の注意喚起などをしている。首都圏では神奈川県も17日、感染が再拡大の局面に入ったとして、感染対策が十分でない場所に行かないことなどを求める「神奈川警戒アラート」を発動した。(青瀬健)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル