再審無罪の母、国への賠償認められず「冤罪なくなるよう命ある限り」

 大阪市東住吉区で1995年に女児(当時11)が焼死した火災をめぐり、殺人罪などで無期懲役が確定後、再審無罪となった母の青木恵子さん(60)が2日、国を訴えた民事裁判で敗訴が確定したことを受け、大阪市内で記者会見を開いた。逮捕からの28年半を「長い闘い」と振り返り、改めて検察への怒りを述べた。

 青木さんは無罪となった後、大阪府と国に損害賠償を求めて提訴。一、二審とも府警の違法捜査は認めた一方、検察の捜査や起訴の違法性は否定し、最高裁も判断を支持した。青木さんは「検察は反省も検証もない。それでは冤罪(えんざい)はなくならない」と憤った。

 青木さんのもとには、獄中から冤罪を訴える人たちから手紙が届くという。「今もたくさんの人が冤罪になって、闘えない人がいる。命ある限り、自分と同じように苦しんでいる仲間の力になりたい」と語った。(大滝哲彰)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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