富士山頂の雪が肉眼ではほぼ見えなくなっている。10月5日に初冠雪が観測されたが、11月5~7日に3日連続で最高気温が氷点下にならなかったことなどが影響したとみられる。
甲府地方気象台によると、この時期、富士山の平年の最高気温は零下3~零下4度ほどで、11月に最高気温が3日以上続けて氷点下にならなかったのは、1932年に統計を取り始めてから7回目という。
11月に入り、本州が高気圧に覆われて暖かい空気が入り、東京で7日に夏日を記録するなど、全国各地で11月の最高気温を更新する暑さとなっている。富士山ふもとの河口湖でも7日に最高気温24・1度(観測史上最高)になるなど季節外れの暑さが続く。
日本気象協会の高森泰人気象予報士によると、この時期の富士山は冠雪の増減を繰り返し、ほぼなくなるケースも数年に一度あるという。山頂は10月末には雪で覆われていたが、11月に入って太平洋から暖かい空気が流れ込んだことが影響した。2020年11月にも山頂で4・6度を記録し、冠雪がほぼ溶けたとみられる。
今後は週明けにかけて本州上空に冷たい空気が入ってくるため、気温が下がっていくという。(棟形祐水)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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