10年以上にわたって北日本(北海道・東北地方)で冷夏が起こらず、猛暑が続いている要因を明らかにしたと、三重大と九州大の研究チームが発表した。地球温暖化によって、新しい高気圧が発生するようになったためという。冷夏はもう起こらないのか?
北日本では数年に一度、冷夏に見舞われて農作物の不作などの被害を受けてきた。特に1993年は全国的にコメが凶作となり、タイや米国から輸入せざるを得なくなった。
地球は温暖化しているが、北日本の北側の海や大気は冷たく、北風が吹けば冷夏になる可能性がある。にもかかわらず、2009年を最後に冷夏は起きておらず、毎年のように記録的な猛暑となっている。
研究チームは、過去65年の気温や気圧、水温などの観測値の統計データを解析し、この要因を探った。
その結果、10年以降ほぼ毎年、日本付近に新型の高気圧が居すわっていたという。
この高気圧は、下層は北日本付近だが、上層はロシア・カムチャツカ半島付近の上空にあり、斜めになっている。チームは「南北傾斜高気圧」と名付けた。高気圧を中心に時計回りに風が吹くため、北風が吹かず、冷夏にならないと考えられる。
なぜできるのか。カギは地球…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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