東京のど真ん中で、半世紀近く靴を磨き続けている人がいる。昭和、平成、そして令和。世情の移り変わりをずっと見つめ続けてきたという、その人に聞いた。いま「足元」から、何が見えますか――。
とある平日、JR東京駅丸の内北口近くの歩道。パブロ賢次さん(本名非公表、70歳)=東京都北区=が駅舎に向かい合うようにパイプ椅子を置き、8種の靴墨を並べる。磨き上げる布も8種類。仕上げ用の布は使い古しの肌着だ。どんな布が磨きやすいか、常に探っているという。
「うちに来る客は、だいたい出世していくんだ」
駅前の風景を眺めながら、そう…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル