出会いから34年目のパートナーシップ宣誓が“変えた”こと「日常の安心感が違う」「お守りのよう」(ハフポスト日本版)

2019年4月末、千葉市に越した二人の新居にお邪魔すると、二人は楽しそうに、部屋探しの時におきたエピソードを話しはじめた。 グリーンを飾った部屋に、春の穏やかな日差しが差していた。 「引っ越す理由を話したら、内見を担当していた不動産店の若いスタッフさんが、『すごいですね!上司に報告してもいいですか?』と言ったんです」 二人が許諾すると、その人はその場で上司に電話をかけ、興奮気味にこう言ったという。 「千葉市でもパートナーシップ制度ができるそうです!」 宣誓をするために、二人は30年以上も生活拠点とした千葉県船橋市を離れ、千葉市に越すことを決めた。 ===
千葉市で2019年1月、パートナーシップ宣誓制度が始まった。宣誓をした1組が、伊藤悟さん(67)と簗瀬竜太さん(58)だ。二人の出会いは1986年4月。32歳と24歳だった。宣誓までの経緯、今の思いを聞いた(文中、敬称略)
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契約更新を前に、制度ができる千葉への引っ越しを決めた。家探しに「不安」もあった

2018年の秋口、船橋市に住んでいた二人は、住まいの契約更新をすべきか話し合っていた。千葉市で2019年から、パートナーシップ宣誓制度が始まることが報道されていた。 「人生には『今ここで変えないと、このまま変われない』という予感があるタイミングがある。この時は、その予感があった」と簗瀬は振り返る。「思い切って飛び込んでみましょうよ」と二人は話し、引っ越しを決めた。 しかし、1994年に立ち上げた団体「すこたんソーシャルサービス」を通じて、多くのゲイ・バイセクシュアル男性と交流してきた二人によると、男性カップルの家探しは容易ではないという。「家を汚しそう」「うるさくするのではないか」「反社会的な活動をしているのではないか」などと敬遠されたり、「その関係」をいぶかしがられたりするのだという。 千葉市で物件探しをしていた際も二人はそこが心配だった。しかし、内見した現在の住まいを気に入り、担当者に自分たちがパートナーであること、宣誓制度を使うために千葉市に越したいことを伝えた。 すると、担当者が見せたのが冒頭の対応だ。契約はスムーズに進んだ。これまでは1週間以上待たされたこともあった入居審査も、22時間後には通っていた。 10月に家探しを始め、11月には新居での生活が始まっていた。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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