出所後に目を覚まされた老人ホームの仕事 「私でも役に立つんだ」

 キッチンから湯気が上がる。

 11月9日午前7時半すぎ。松山市有料老人ホームの食堂に、次々とお年寄りたちが集まってきた。「は~い。お待たせしました」。スタッフの女性(55)がパンかごはんかそれぞれの好みに合わせて、朝食をテーブルに運ぶ。

 介助が必要な人にはスプーンで口に運ぶ。食後は薬を飲ませ、車いすを押して部屋まで送り届けた。

 女性はスリや置き引きの常習犯だった。27歳のときから7回、計18年7カ月の刑務所暮らしをした。

 刑務所や少年院からの出所者・出院者も住むところがなければ、再犯する確率は高くなります。被害を生み出す再犯を防ぐため、行き場のない人たちを支えようと奮闘する各地の自立準備ホームを訪ねました。その最終回です。

 早くに両親を亡くし、中卒で…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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