「置かれた場所であばれたい」
1月19日に発売された、潮井エムコさん(30)のエッセー集のタイトルだ。
「学生結婚と子育て」「4歳の家出」「うんちソムリエ」……。
刺激的なタイトルの全26編を収録。
笑いをこらえきれない描写や、思わずホロッとくるエピソードの数々。
一筋縄ではいかない人間模様が描かれている。
そんな初の著書が発売される6日前、エムコさんは産婦人科にいた。
まもなく37週でパンパンに張ったおなか。
逆子になっている我が子の頭蓋骨(ずがいこつ)が横隔膜を押し上げてくる感覚があって、常に息苦しい。
そんな息子が、帝王切開でこの世に誕生する日を決めるための検診だった。
事前に候補日として挙がっていたのが、1月18日と19日。
19日は「置かあば」が出版される日だ。
「出産と出版が同じ日だったら、ある意味おいしいかも」
エッセイストとしての期待と、母として早く息子に会いたい気持ち。
合格発表を見に行くような思いで「18、19日のどちらになりましたか?」と尋ねた。
「それがねぇ潮井さん、申し…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル