2015年に山口組から分裂した神戸山口組の中核組織だった山健組の組長らが、山口組に復帰することがわかった。
山健組は山口組の前組長の出身母体。山口組系の組幹部は「離脱した中で最大組織である名門・山健組が元のさやに戻ることになれば、山口組の一本化に向けた大きな転機だ。他の組が戻る動きも加速するだろう」とみる。
復帰する山健組組長の中田浩司被告は、2019年8月に山口組傘下の弘道会系組員が銃撃された事件の実行犯とみられ、殺人未遂罪などで起訴されている。
ただ山口組は、中田被告を「幹部」として受け入れる準備を進めているという。
山口組系の組幹部は「一本化を優先に考えれば、これまでの経緯も大きな障壁にならないだろう」と話す。山健組が復帰する理由については「親分(中田被告)が長期不在になるとみられる中、組員が余計なけんかをしないで済むほうがいいと考えたのだろう」と語った。
神戸山口組内では昨夏ごろ、内紛が表面化した。トップの井上邦雄組長が、中田被告を「除籍」したことが判明していた。
元山健組系組幹部は「独立した状態では資金源を確保し、組織を維持していくのが難しい。山口組から『手を出すな』と指示が出ていても、いつそれが変わるかわからないという不安もあった」と話す。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル