刑務官10人あまりを書類送検へ 名古屋刑務所の暴行問題

 名古屋刑務所(愛知県みよし市)の刑務官22人が受刑者3人に暴行などを繰り返していた問題で、同刑務所は、刑務官10人あまりを特別公務員暴行陵虐などの容疑で名古屋地検に近く書類送検する方針を固めた。関係者への取材でわかった。法務省行政処分も出すとみられる。

 法務省の調査では、同刑務所の22人の刑務官は2021年11月~22年8月、40~60代の男性受刑者3人に計約400件の不適切な言動を繰り返していた。

 このうち暴力を伴う行為は約100件あり、顔を手でたたく▽尻をサンダルでたたく▽胸ぐらをつかんで引き寄せる▽コロナ対策のアルコールスプレーを顔に噴射する――といった行為が確認された。受刑者の顔にけがを負わせた暴行も1件あったという。

 関係者によると、同刑務所は刑務官10人あまりについて、刑事処分が相当な悪質な暴行があったと判断。刑務所の看守らが職務にあたって暴行を加えた場合に適用される特別公務員暴行陵虐などの容疑で書類送検する方針を固めた。刑務官らは暴行などの理由について「受刑者が指示に従わずに大声を出したり、要求を繰り返したりしたため」と説明しているという。

 法務省が昨年末に設置した第三者委員会は、6月に再発防止策などを取りまとめる予定だ。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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