北海道に春が届き、ヒグマが動き出した。3月31日に札幌市の山中で、ヒグマの冬眠用の巣穴を調査していた専門家2人が襲われ、負傷した。この事故を含め昨年度のヒグマによる人身被害は過去最多。北海道はヒグマ対策を改定し、被害ゼロを目標に掲げ、北の大地に君臨する動物界の王者との共生をめざす。
「ヒグマに襲われ、けがをした」
札幌市西区山の手の三角山で3月31日午後2時半ごろ、市職員から119番通報があった。ヒグマの巣穴があるという情報があり、市環境共生担当課職員と、市が調査を委託したNPO法人職員ら計5人が探していた。
市によると、巣穴をのぞき込んだNPO男性職員が、中にいたヒグマに頭をかまれた。助けようとした別のNPO男性職員も右腕をかまれた。いずれも命に別条はない。ヒグマは斜面を下って逃げた。
翌日、市職員らがハンターに…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル