渋谷駅に近い東京都渋谷区立美竹公園が25日、突然利用禁止とされ、公園で生活していた人が一時閉め出されるなどした。現場では26日、話し合いがあり、区は生活していた人たちなどについては、出入りができるとした。ただ出入り可能な時期の期限については明示していない。区は引き続き検討するとしている。
周辺では現在、複合施設の整備計画が進んでおり、その敷地の一部に同公園も含まれている。区は25日早朝から「(整備に伴う)工事の準備をする必要がある」として、公園の利用を禁止する措置をとった。目撃者によると、多数の区職員や警備員らが現場を訪れ、公園の周りに仮囲いを設置したり、公園のトイレを封鎖したりした。
公園では数人が生活しており、荷物を移動するよう10月中旬に区から勧告されていたが、利用禁止の事前の告知はなかった。生活者や支援者らには「告知があれば、気持ちの整理がつけられた。これでは、追い出しじゃないか」などの意見があり、25、26の両日、区に抗議した。
告知をしなかったことについて、区の公園担当者は「当日に決めたので、事前に案内ができなかった」と説明。その上で公園で生活している人に対しては、区の借り上げアパートに案内するなどの対応をしてきた、などと話した。(丹治翔)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル