制服から「でべそ」がチラリ、阿波川口駅の「駅長」

 四国の山あい、妖怪タヌキ伝説が残る徳島県三好市山城町のJR阿波川口駅に、「たぬき駅長」が就任した。といっても、本物のタヌキではなく、発泡スチロール製。身長155センチのずんぐりとした体形で、丸めがねの奥の優しい目と、青色の制服からのぞく「でべそ」が特徴だ。

 同駅は30年以上前に無人駅となり、JR四国の委託を受けた藤本利弘さんが窓口で切符を売ってきた。住民や利用客らに「駅長さん」と親しまれたが、今年4月に88歳で死去。地元の町おこしグループ「やましろ狸(たぬき)な会」が、藤本さんをしのんでタヌキの像を作った。

 今月16日の「やましろ狸まつり」に合わせて、駅では就任式があった。JR四国の担当者から委嘱状を渡された「たぬき駅長」は、妖怪ダヌキや子ダヌキに扮した住民らと共に、駅近くの商店街を練り歩いた。

 「狸な会」の古谷正志会長(62)は「藤本さんはもっとスリムだったけど、目元が似ている。駅のシンボルにしたい」と話した。(福家司)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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