衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営する「ZOZO」創業者の前沢友作氏がツイッターで全国に募集していたふるさと納税の寄付先について、宮城県丸森町が「台風の復興に活用したい」と提案したところ、500万円を納税する旨の投稿があった。
保科郷雄町長が22日、記者会見で明らかにした。先月19日に前沢氏が全国の首長に向けて約8億円のふるさと納税の寄付先を募集しているとの投稿を見つけた。町長名のアカウントで先月末、「台風からの復興事業に活用させていただきます。高齢化率40%超、過疎のまちですが、田舎からチャレンジする持続可能なまちづくりを目指します」などと投稿。被災の様子が分かる写真も付けた。
すると、前沢氏が21日、提案があった全自治体に各500万円を納税すると投稿。同町長は「ありがたい。ぜひ復興に役立てたい」と話した。
台風19号からの復興の進捗(しんちょく)について、保科町長は「この1年は道路や河川などの復旧作業に奔走しながら復興への道筋を少しずつだが前へ進めることができた。とりわけ10月末の阿武隈急行の全線再開は喜びだった」と話した。
被災家屋の公費解体も今月中に終了する見込みだという。被災者は現在6カ所の仮設住宅に165世帯が入居しており、現段階で災害公営住宅50戸に59世帯、町営住宅110戸に93世帯の入居希望があり、入居は再来年春の予定という。
前沢氏の寄付申し出に応募していた同県気仙沼市も「当選」した。菅原茂市長は22日の定例記者会見で「ふるさと納税で500万円頂けるのは大きい。使途を考えたい」と喜んだ。
菅原市長は11月、自身のツイッターで、東日本大震災で破壊された市内の景勝地・亀山山頂へのリフトの復旧費用などに充てたいとして、前沢氏に寄付を依頼していた。(伊藤政明、星乃勇介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル