前金150万円で雇われた「殺し屋」 サンダル履きの男の奇妙な要求

 「あなたを殺してくれと言われています」

 名古屋市の会社顧問の男性(71)は、突然自宅を訪ねてきた大柄の男から、玄関先で告げられた。

 「殺し屋か」と身構えた。

 だが、男は短パン姿でサンダル履き。口調も淡々としていた。刃物のような凶器も持っていなかった――。

 愛知県警は翌日、無職の男(38)を脅迫容疑で、別の無職の男(71)を殺人予備容疑でそれぞれ逮捕した。会社顧問の男性が朝日新聞の取材に、当時のいきさつを語った。

 10月12日午後3時半ごろ、住宅街にある会社顧問宅を男(38)が訪ねてきた。

 「この車の持ち主はいますか」

 男は長袖のTシャツにオレンジ色の短パン、サンダル姿で、数台の携帯電話を持っていた。

 妻から来訪を知らされ、会社顧問は不審に思いながら玄関前車庫で男と向き合った。

 近くで道路工事をしている作業員の姿が目に入った。何かあったら人のいるところに逃げよう……。そう思い、とっさに傘を手にしていた。

 「この写真はあなたに間違いないですか?」

 男は、会社顧問の名前や写真3枚が印刷された、A4判の「手配書」を見せてきた。

 写真の1枚は、会社顧問が半袖姿で車に乗り込む場面。残る2枚はダウンを羽織り、マスク姿で公園などを歩く場面だった。

 会社顧問はマスクを外して…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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