創価学会の池田大作名誉会長が死去、95歳 組織を飛躍的に拡大

 公明党の支持母体で日本最大級の宗教法人、創価学会池田大作(いけだ・だいさく)名誉会長が15日、東京都内で老衰のため死去した。95歳だった。創価学会が18日発表した。近親者のみで家族葬を行ったという。創価学会葬を23日に行い、別途お別れの会を開催する。

 1928年、東京生まれ。47年、戸田城聖(じょうせい)氏(創価学会2代会長)の指導を受け、日蓮正宗(しょうしゅう)の信徒団体だった創価学会に入会した。青年部などで活躍し、学会員による各地の選挙運動を指導した。

 戸田氏の死去後の60年、32歳で第3代会長に就いた。会長在任の約20年間で組織を飛躍的に拡大し、現在の国内会員数は公称827万世帯。

 政治との関わりも深く、61年の公明政治連盟結成、64年の公明党結党では、指導的な立場に立った。

 69年には学会を批判する書籍の出版に学会と公明党が圧力をかけたとされる「言論出版妨害事件」が表面化。国会などで「政教一致」との批判が強まり、公明議員と学会役職の兼任を認めないなどの「政教分離」を宣言した。

 74年には、作家松本清張氏の仲介で、宮本顕治・共産党委員長(当時)と会談。相互不干渉を定める「創共協定」を結んだが、後に失効した。

 79年、会長を辞任し、名誉会長に就任。その後も教団運営に絶対的な影響力を持ち続けた。75年からは創価学会の国際機構「創価学会インタナショナル」(SGI)の会長も務めた。

 「政教分離」をめぐっては、自民党などから厳しい批判を受けた。国会での証人喚問がしばしば議論されたが、99年に公明党が自民党との連立政権に参加した後は対立も沈静化した。

 国際交流にも注力し、旧ソ連ゴルバチョフ大統領や中国の胡錦濤国家主席(当時)ら海外の首脳との対話を重ねた。近年は公の場に姿を見せることは減り、今年1月にはウクライナ危機の早期終結を求める緊急提言を発表していた。

 創価大学、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所などを創立。著書には、小説「人間革命」、対談集「二十一世紀への対話」などがある。「国連平和賞」など諸外国の政府や国際機関から多数の賞を受け、多くの大学から名誉博士号を受けた。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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