北九州市の旦過市場付近で再び火災 4月の大規模火災から復興途上

 10日午後8時55分ごろ、北九州小倉北区魚町4丁目の旦過(たんが)市場付近で火災が発生した。北九州市消防局によるとけが人はいないといい、消防車両などが消火活動にあたっている。市場では4月にも大規模火災が起きていた。

 市場内のラーメン店で食事をしていた30代の女性パート従業員は「店主が火災に気づいて外に出たら、前回火災で焼け残った建物の近くから火が出ていた」。当初は消火器で消せそうな火の大きさだったが、パチパチという音とともに、建物へ煙が一気に広がっていった。女性は慌てて119番通報し、そのまま避難した.女性は「また火災が起きて怖い」と話した。

 近くで飲食店を経営する男性(78)によると、入店した客から「煙が出ているよ」と聞き、火災に気づいた。市場内のスーパーで勤務していた70代女性は「煙がすごく、何も持たずに逃げてきた」と話し、消火の様子を心配そうに見守っていた。

 市場近くの飲食店を経営する50代の男性によると、火柱が近くの10階建てのマンションよりも高く上がり、店に向かって火の粉が飛んできたという。バー店主の男性(30)は午前9時50分ごろ、店のすぐ裏手まで火が迫る中、警察官から、客と一緒に店外への避難を求められた。店主によると「前に火災が起きたところの近くで火が起き、昭和館のあたりまで燃え広がった。すぐに空が真っ赤になって煙のにおいが立ちこめた」という。「この前火事があったばかりなので、『またか』と驚いた」と語った。

 市場は100年以上の歴史がある「北九州の台所」と呼ばれて市民に親しまれたが、4月19日未明に大規模火災が発生。北九州市消防局によると、約40店舗が被災し、焼失面積は約2千平方メートルに及んだ。その後がれきの撤去が進み、5月中旬に立ち入り規制が全面解除されていた。

 北九州市建設部神嶽川旦過地区整備室の赤尾英司係長は帰宅中に消防車のサイレン音を聞いて現地に向かい、旦過パーキング近くの建物が燃えているのを目撃した。4月に続いての火災に、赤尾係長は「信じられないが、情報収集に努めたい」と声を落とした。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment