北方領土ビザなし渡航、中止 コロナ影響、漂う不透明感

 北方領土四島の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)が31日、新型コロナウイルス感染症の影響から9月末に予定していた「自由訪問」の中止を決めた。これで今年度に計画されていた四島へのビザなし渡航事業は事実上全て中止になった。

 領土問題の解決に意欲を示してきた安倍晋三首相の辞任表明と合わせ、元島民らには今後の領土交渉や日ロ関係の行方に不透明感が募っている。

 ビザなし渡航には、千島連盟主催の「自由訪問」、道主催の「北方墓参」、日本と四島側の住民が相互に訪問する「四島交流」の三つの枠組みがある。今年度は計38件、延べ約1600人の往来が予定されていた。自由訪問の全面中止は1999年度の開始以来初めて。四島交流の全面中止も92年度の開始以来初めてとなる。

 北方墓参も、当初の3回の計画…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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