北海道で9日、新型コロナウイルスの新たな感染者が200人超確認されたとみられることがわかった。このうち最大都市・札幌市では160人超が確認された模様だ。道内全体、札幌市ともに感染者数は過去最多を更新する見込み。道内の感染者が100人を超すのは5日連続で、初の200人超となる。
また、国立病院機構北海道医療センター(札幌市)は8日、看護師7人と患者1人の計8人の感染が判明したと発表した。同センターはクラスター(感染者集団)が発生したとみて、感染者が確認された病棟の入退院と一部の診療を停止した。
道内での感染の急拡大を受け、ホテルオークラ札幌(札幌市)は今月から、全従業員約100人のPCR検査を毎月行うと発表した。これまでも従業員の体調確認のほか、宿泊客の検温、手指の消毒などを行ってきたが、「営業を続ける上で不可欠なお客様と従業員の感染リスクの低減に対応する」(担当者)という。ソフトバンクグループ子会社の新型コロナウイルス検査センターが提供する唾液(だえき)による検査を11月から来年3月まで毎月受ける。その後の対応は今後検討する。
道は7日、独自に定めた5段階の「警戒ステージ」を「2」から「3」へ引き上げたばかり。道内最大の繁華街・札幌市ススキノ地区の飲食店には深夜の営業自粛などを要請し、感染拡大を食い止める構えだった。しかし翌8日に153人の感染が確認され、9日は200人超となる見込みとなり、感染増に歯止めがかかっていない。
最近はクラスターの発生が、繁華街の飲食店などだけでなく、病院や郵便局など公的施設でも相次いでいる。最大都市・札幌以外の地域でもクラスターの発生が続いている。(斎藤徹、芳垣文子、長崎潤一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル