松田昌也 佐々木洋輔
北海道医療大学(当別町)を運営する学校法人東日本学園の鈴木英二理事長が28日、当別町役場を訪れ、2028年度をめどに北広島市にある複合施設「北海道ボールパークFビレッジ」へ移転する意向を正式に伝えた。27日夜に開いた理事会で移転の可否を審議し、可決していた。
鈴木理事長らは後藤正洋町長と面会し、移転に至った経緯を説明した。前日の理事会で決議された内容について、「北広島市への新キャンパスの増設を決めた。当別町にも一部を残すかもしれないので『増設』という表現になった」と説明。全学部を移転するのが基本線だが、一部の機能を当別町に残すことにも含みを持たせた。
会場には、町長のほか、移転に強く反対する「要望書」に名前を連ねた町議会の議長、町教育長、北石狩農協組合、町商工会などの関係者ら約20人も出席。学園側が町に対して、事前に移転を打診しなかったことに不信感を表明する場面もあった。「大学が移転するという突然の報道が出て、住民の不安が増幅された。これから先は、当別町、大学とともに協議して解決しないといけない課題も出てくる。協議をする場を設けてもらいたい」との要望に対し、鈴木理事長は「私も同じ考えだ」と応じた。
移転問題をめぐっては、9月22日に大学が北広島市への移転を検討しているとの報道が流れ、同日のうちに後藤町長が大学を訪問し、鈴木理事長へ事態を照会した。さらに26日に鈴木町長から移転に反対する内容の要望書が大学側へ提出された。
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一方、移転先に浮上した北広島市の上野正三市長は28日の定例記者会見で、北海道医療大学の移転について、「(鈴木)理事長が近く説明に来られる。具体的な協議はそれから」と述べるにとどめた。(松田昌也、佐々木洋輔)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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