中沢滋人
農場ツアーなどをおこなっている北海道帯広市の「いただきますカンパニー」(井田芙美子社長)が、オンラインによる牧場見学授業を、全国の学校で活用してもらうための資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。コロナ禍で校外学習が制限される子どもに格安で授業を届けるとともに、十勝農業を広く発信するのが目的だ。
同社は、「畑ガイド」が十勝地方の小麦やトウモロコシなどの畑を案内する「農場ピクニック」や小中学校などで出張食育授業をしてきた。コロナ禍でリアルツアーができない時期があり、昨年5月からオンラインの農場ツアーを始めた。さらに、防疫上の理由などから実施できなかった牧場の見学ツアーを、学校向けにオンラインで始めた。
今年2~3月には帯広市と東京都の小学校で見学授業を実現させた。授業では、牛の様子や酪農家の1日を映像やインタビューを交えて伝えた。乾燥させた牧草やサイレージの実物を事前に配ったり、酪農家に直接質問できるようにしたりした。学校側からは「現場の雰囲気を感じられた」と好評だった。道外や海外から問い合わせがあり、格安で続けるには同社のコスト負担に限界があった。
CFは、11月~来年7月に実施する小3~6向けの授業を実施するのを目的に、目標金額を100万円に設定した。内訳は、動画編集など教材開発費30万円▽人件費などの授業実施費用65万円(1回5万円で13回分)▽CF手数料5万円。これにより、学校側の負担は児童1人あたり220円(税、送料込み)で済むという。
すでに目標額は超えたため、授業数を増やすとともに、コロナ禍で北海道に修学旅行に来られなくなった中高生向けのプログラム開発などに充てる。30日まで。同社サイト(https://itadakimasu-company.com/
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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