戸田拓
第72回北海道合唱コンクール(全日本合唱連盟道支部、朝日新聞社など主催)の小学校部門が26日、小樽市民会館で開かれ、合同で出場した札幌市立月寒東小・月寒小と同市立札苗緑小の2団体が出場した。いずれも金賞を獲得し、月寒東小・月寒小が11月に埼玉県で開かれる第74回全日本合唱コンクールへの出場を決めた。
小学校部門は2019年に創設され、昨年はコロナ禍で中止になった。月寒東は7団体で競われた第1回に続く全国大会出場となる。コロナ禍で新入団員の勧誘を十分にできず団員が減る中、同小合唱団をつくった高山しおり教諭(63)が現在月寒の顧問をしている縁で、両校の34人で一緒に歌った。自由曲「踊るミュージアム」(大田桜子作曲)では、夜の博物館で展示物が動き出すミステリアスな情景を独唱パートも交えて見事に表現した。指揮をした月寒東の顧問の上埜光規教諭(33)は「コンクールは各地の団体と交流できる貴重な機会。多くの団体が高め合う場に育ってほしい」と話す。
13人で臨んだ札苗緑は、きょうだい団員が多い仲の良さが演奏にも表れた。古川祥大団長(6年)は「課題曲の『さくらさくら』はしっとり、自由曲は元気に、雰囲気を変えて歌った」と話した。指揮者の鎌田倫子教諭(29)は「学校生活の制約が多い中、子供がモチベーションが上げる機会があってよかった」と振り返る。
コロナ感染拡大の影響で直前に1団体が辞退した。連盟道支部の大木秀一支部長は「始まって間もないコンクールの出ばなをコロナ禍にくじかれたかたちだが、人数制限なく全員が出られるコンクールとして、札幌開催の来年はぜひたくさんの団体に出ていただきたい。6年生は進学しても合唱を続けてほしい」と話した。(戸田拓)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル