狩野浩平 島崎周
子どもや男性、性的少数者の性暴力被害の実態を調査している研究者らが22日、東京都内で報告会を開いた。全国の医師を対象とした性暴力に関する調査結果が報告され、医師の専門によって性暴力についての理解にばらつきがあることなどが指摘された。
研究者のグループは昨年12月以降、産婦人科や泌尿器科などの学会を通じ、全国の医師に性暴力への認識や支援内容をたずねた。厚生労働省の厚生労働科学研究費(厚労科研費)を受けた研究で、男性や性的少数者の性被害にも注目した初めての試み。研究グループ代表の河野美江・島根大教授は「性被害者への医療的支援の課題を把握するとともに、医療機関の受診をきっかけに、性被害者が様々な支援につながるような仕組みも考えたい」と狙いを話す。
2018年から全国に設置されている「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」について、産婦人科医は7割以上が「知っている」と答えた一方、他の専門の医師で「知っている」は約2~3割だった。男性や性的少数者の性被害について、大学の授業や学会講演などで「学んだことがある」という回答は、多くの科で1割に満たなかった。
アンケートは3万人を超える…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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