千葉の防災無線、自治体9割一時使えず 台風停電長引き

 台風15号が直撃した千葉県で、災害対策本部を設けた33市町のうち、約9割の29市町で防災行政無線の一部が一時使えなくなったことがわかった。想定外の長期停電で非常用バッテリーが切れたり、暴風でアンテナが壊れたりした。長期停電や電話の不通時に、災害情報の伝達を担う同無線のあり方が新たな課題として浮かび上がった。

 台風15号の千葉上陸から9日で1カ月になるのを前に、朝日新聞が33市町に取材したところ、29市町で、少なくとも屋外スピーカー計約620基が一時使えなくなっていた。全184基が使用不能になった南房総市が最多で、鴨川市が約70基、館山市が58基、成田市が50基、富津市が約50基などで、被害の大きい県南部が65%を占めた。全被害を把握していない自治体もあり、さらに増えるとみられる。

 原因は、中継局の非常用発電機の燃料切れや、屋外スピーカーの非常用バッテリー切れなど。屋外スピーカーの支柱が倒壊した富津市や、受信機の基盤が壊れた鴨川市などでは、停電解消後も一部の無線が使えない状態だ。

 総務省は阪神大震災後の199…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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