千葉県病院局は、2018年度の病院事業会計の決算見込みを公表した。純損失は前年度比4億7153万円増の18億9459万円で、5年連続の赤字となった。経営形態の見直しなどの方向性を示した「千葉県立病院新改革プラン」(17-20年度)を着実に実行することで、収支の改善を図る方針だ。【新井哉】
同局によると、医業収益は前年度比8億1078万円増の307億5565万円。医業費用は、給与費や材料費、経費の増加などで14億4445万円増の444億2380万円となった。
県立6病院の損益を見ると、精神科医療センター(千葉市美浜区、50床)、救急医療センター(同、100床)、こども病院(千葉市緑区、224床)の3病院が黒字となった。救急医療センターは手術件数が伸びて収益が増えた。
その一方で、がんセンター(千葉市中央区、341床)、循環器病センター(市原市、207床)、佐原病院(香取市、241床)の3病院が赤字となった。佐原病院は延べ外来患者数、循環器病センターは延べ入院患者数がそれぞれ減少し、収益が落ち込んだ。
「千葉県立病院新改革プラン」では、経営形態の見直しに関する検討に加え、県立6病院の機能を強化する方向性を示している。例えば、精神科医療センターでは、医師の安定確保による入院・外来診療体制の強化や、アウトリーチ活動を進めることで、長期在院と早期再入院を抑制し、入院患者の急性期比率を高め、入院単価を高水準に保つ必要性を挙げている。
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