半旗掲げない市町村に「覚えておく」、新潟県議が投稿 元首相の国葬

 安倍晋三元首相の国葬新潟県内の市町村の一部が弔意を表す半旗を掲げない方針を示したことに対し、自民党の高見美加県議(長岡市・三島郡)が「なるほど、よく覚えておきます」とツイートした。政府は地方自治体などに弔意の表明を求めず、弔旗の掲揚などはそれぞれの判断に委ねられていた。「自治体に対する恫喝(どうかつ)」との批判も上がり、高見県議は「誤解を受けている」としてツイートを削除した。

 朝日新聞の取材に対し、高見県議は「安倍さんの功績は評価されるべきだという意味。恫喝のつもりなんてあるわけがない」と主張。ツイートを削除したのは「誤解を受けているということで、曲解した取り方をされているなら削除した方がいいと思った」と説明した。そのうえで、「誤解を与えたということなら謝らなきゃいけないなとは思っている」とした。

 ツイートは国葬が執り行われた27日付。自身のアカウントで、16市町村が半旗を掲げない方針だと報じた地元紙・新潟日報の記事を引用する形で行われた。

 これに対し、立憲民主党の米山隆一衆院議員(新潟5区)が「それは全く自由なはずなのに、政権与党の県議会議員が県内の自治体に対してこういう恫喝をされるという事を、有権者はよく覚えておくべきだと思います」とツイート。リツイートや「いいね」が相次いだ。(井上充昌)

ツイートした県議「恫喝のつもりはない」

 高見県議は30日、この日開かれた県議会本会議前に朝日新聞の取材に応じ、その後、昼の休憩中にも地元テレビ局との合同取材に答えた。

 議会前の主なやり取りは以下のとおり。

 ――ツイートの趣旨は。恫喝という批判もあるようです。

 恫喝って取りますかね。曲解しすぎでしょ、いつも。

 ――そういうつもりではなかったと。

 やっぱり安倍さんの功績は評価されるべきなのでという意味ですけど。こういうことにいちいち曲解して何かするのってどうなんですかね。恫喝のつもりなんてあるわけないし、恫喝なんてできるわけがないですよね。

 ――ではツイートを削除した理由は。

 誤解をそもそも受けているということで、曲解した取り方をされているなら削除した方がいいなと思って。

「弔意を示してほしい」と考えた

 休憩中の主なやり取りは以下のとおり。

 ――ツイートの真意は。

 安倍首相の実績を考えれば弔意を示してもらいたいなという思いでそのようにツイートしましたが、誤解があるツイートがあったので削除した。それ以上でもそれ以下でもありません。

 ――圧力と感じる人もいると思いますが。

 そのように感じた方がいらっしゃったら申し訳なかったと思いますが、決してそんな圧力とか恫喝という思いは全くありませんでした。

 ――削除されたと。

 そうですね。そういう風に誤解を受けたということなら、という思いで削除しました。

 ――地元の長岡市が半旗を掲げない方針ということに残念だという思いもありましたか。

 安倍首相は拉致問題、新潟県の大きい問題である拉致問題もそうですし、私個人的には女性議員として女性活躍というのを強く打ち出して、大きくその政策が進んだと思っていますので、地域によっては非常に大きな功績を残された方だという風に思っていますので、国葬という形で、(世論が)二分しているのは承知していますけど、やはり評価されるべきだと思いました。

 ――振り返って不適切だったと思いますか。

 不適切……。そうですね、誤解を与えたということなら謝らなきゃいけないなとは思っています。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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