半藤一利さんは墨子を勧めて旅立った 「戦禍の子ども」の声を聴く

記者コラム「多事奏論」 駒野剛

 ずっと気になって仕方がない。ロシアがウクライナ侵攻を始めて1年、戦禍にさらされ続ける子どもたちのことである。

 国連児童基金は昨年末、「ウクライナのほぼすべての700万人近くの子どもが電気、暖房、水を持続的に利用することができず、気温が下がり続け、冬が進む中でリスクが高まっている」と警鐘を鳴らした。

 教育の機会は奪われロシアに連れて行かれた子もいる。最大の戦争被害者である。

 先の大戦下、日本の子どもも戦禍にさらされた。先だって東京都調布市の半田たつ子さんから一通の手紙をいただいた。戦争末期、4人家族で一番年少の妹が学童疎開で強いられた悲惨な日々をつづっていた。

 妹の児玉すみ子さんは194…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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