南極の冬の海氷面積、観測史上最小に 北極の夏も過去6番目の小ささ

 南極の冬の海氷面積が今年、観測史上最小を記録したと、米国立雪氷データセンター(NSIDC)が25日、発表した。

 南極では冬の9月ごろ、大陸周辺の海氷面積が最も大きくなる。NSIDCによると、今月10日の面積は1696万平方キロメートルで、人工衛星による観測が始まった1976年以降、冬のピーク時では最小だった。これまでの最小記録は86年だったが、それを約100万平方キロメートルも下回ったという。100万平方キロメートルはエジプトの面積とほぼ同じで、日本の面積の約2・6倍にあたる。

 海氷面積が最も小さくなる夏も、今年2月に過去最小を記録していた。

 また、北極の海氷面積は夏の9月に最小となる。NSIDCによると、今月19日に423万平方キロメートルとなり、過去6番目に小さかった。

 国立極地研究所の田村岳史准教授(極域海洋学)は「北極では海氷減少が続き、過去の水準に戻らなくなっている。これからの南極海でも起きることになるのか、地球全体への影響も含めて注意深く見守っていく必要がある」と話す。中山由美

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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