峰さを理が1983年に星組トップに就いたとき、相手役となったのが南風舞。87年の峰の退団まで、ともに走り抜いたトップ娘役はいま――。
ファン時代から見ていた大スター。同じ星組になれるなんて感激でした。
研2(入団2年目)の新人公演「小さな花がひらいた」で私がトップ娘役の役を演じたとき。打ち上げの席に峰さんがいらして、隣に座ってこう言われました。「私の相手役になるんだから、ちゃんとしなさいよ」
え、まさか。びっくりしました。「はい、がんばります」とお返事しましたが。
そのあと本当に相手役になりました。でも近寄りがたかった。峰さんに認められたい。その一心で舞台に立っていました。
芝居について、細かい形の指示はありません。私の好きなようにやらせてくださった。南風舞ごときがどんな芝居をしようとも、受けとめられない男役じゃない! そんな風格がありました。
芝居はキャッチボールのよう。きょうはこんな球がきたか。とれなかった~。きょうはとれたぞ。そんな風に毎日が違って楽しかった。
息ぴったり「まいまい、これが芝居」
「紫子(ゆかりこ)」(87…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル